Works 2015
六花ファイル 第6期
1人1箱。箱に収まるサイズのアート作品。
それらの作品を保管しているのが”六花ファイル”です。
(六花亭-六花ファイルwebサイトより)
土方明司学芸員(平塚市美術館館長代理)の選定により選ばれた25名の作家の作品が展示されています。
期間/平成27年10月1日(木)~平成28年9月30日(金)
場所/六花文庫 〒005-0012 札幌市南区真駒内上町3丁目1-3
休館日 12月〜3月:日・月・火/4月〜11月:日・月
「永遠のための習作」
(ステンレススチール 縦31*横19*高さ6 cm)
物事の感じ方は人によって様々であるために、私たちが生きる世界は「緊張感に満ちて脆く、曖昧で揺らぎのあるもの」だと感じます。戸惑いや葛藤を抱えるなかで、この世界において永遠に変わることのない「普遍的な何か」を今も探し続ける途中にいます。
この作品は母子の手をモチーフにしています。
母の子に対する愛情・子の母に対する無垢の信頼は、太古から、そして未来永劫変わらない確かなものでしょう。
しかし同時に、個として一人の女性に焦点を当てると、やはりその内面にはそれぞれの思いや葛藤があり、
時に影として見え隠れするのです。手と手は交錯しています。
その小さな手は、枷であり希望。
交錯する母子の手を「永遠に確かなもの」として、朽ちる事のないステンレススチールの針金で編むと同時に、
力を加えれば一瞬で壊れてしまう繊細なかたちで、私たちを取り巻く不確かな世界の、その緊張感や脆さを表現しました。
自分が信じられる希望(永遠)探しの旅はきっと続いていくだろうことから、タイトルを「習作」としています。