Animals
大学生の頃に作った作品です。
’空間に絵を描くこと’への興味から金属造形を表現の手段として選びました。
学生時代は主に、鉄の丸棒を溶接して ‘動物×公園の遊具’のイメージで制作を続けていました。
鉄錆びの匂いやラッカースプレーのポップな色合いは幼い日のノスタルジーであり、 動物たちは
大人になるにつれて理性や欲望のフィルターに邪魔され失ってしまった純粋さや物事の本質の象徴
でした。
これらは自分だけの心の拠り所であると同時に、誰しもの中に眠っているあたたかな記憶や原体験
と共通 しているのではないだろうかと考えていました。
卒業制作である二体のキリンは、鍛造 [鉄をコークス炉で熱し、ハンマーで叩く] の技法を用い、
錆びで着色したものです。